濵田尚里(自衛隊体育学校)

濵田尚里

HAMADA Shori
32歳 1990/9/25
WR:28位 組み手:右組み

得意技:寝技、右内股
使用技:右大内刈、巴投、右出足払、右小外刈、引込返、谷落、右背負投
寝技得意技術:腕緘、「腕緘返し」、「柏崎返し」、「引き込み返し」

東京五輪金メダリスト、2018年バクー世界選手権金メダリスト。女子最強とも謳われる寝技のスペシャリストであり、得意技術は腕緘の形で引き込むいわゆる「腕緘返し」と、相手の腕を上下から抱え、帯を持って引き込む「柏崎返し」。前者では抑え込みながらそのまま腕緘に極めることも多い。立技は直感派なのだが、寝技に関しては徹底的にロジカル。詰将棋のごとく一手ずつ着実に相手の逃げ道を塞ぎ、己の手順に嵌めて仕留めてしまう。以前と比べると寝技の決定力が減じた印象だが、それでも水準は世界トップクラス。相手に対し、己が技を仕掛けることすらリスクというプレッシャーを、変わらず与え続けている。

投げも威力抜群。得意技の右内股では度々豪快な「一本」を見せている。以前は寝勝負へのエントリー手段が豊富とは言えなかったが、コロナ禍の大会休止期間にバリエーション増加に着手。巴投、引込返、変則谷落、「一本背負投抜け」と、多彩な手立てを獲得した。東京五輪前には立技の強化にも着手し、課題だった受けの硬さや真っ直ぐ下がってしまう癖も改善している。

サンボの世界選手権でも優勝しているため、一般メディアではよく「サンボ仕込みの寝技」などと表現されていたが、これは完全に誤り。濵田の寝技は抑え込みの存在を前提としたむしろ極めて柔道的なものであり、単に強すぎるためにサンボでも勝利したというのが正しい理解。柔道の強い選手がサンボに出場したら勝ってしまった、というのは旧くからよくある形であり、濵田もこの道を踏んだに過ぎない。聞かれれば儀礼的に「勉強になった」と答えているが、一方で度々「サンボのために特別に練習したことはない」とも発言している。

おもな戦績

2021年 東京五輪 優勝
2018年 バクー世界選手権 優勝
2019年 東京世界選手権 2位

最近の成績

2024年4月 全日本選抜体重別選手権 優勝
2023年12月 グランドスラム東京 7位
2023年5月 ドーハ世界選手権 5位

更新日:2024年5月18日(アブダビ世界柔道選手権2024特集)
監修:eJudo編集部

ドーハ世界柔道選手権2023での記事

HAMADA Shori
32歳 1990/9/25
WR:10位 組み手:右組み

得意技:寝技、右内股
使用技:右大内刈、巴投、右出足払、右小外刈、引込返、谷落、右背負投
寝技得意技術:腕緘、「腕緘返し」、「柏崎返し」、「引込返し」

東京五輪金メダリスト、2018年バクー世界選手権金メダリスト。女子最強とも謳われる寝技のスペシャリストであり、得意技術は腕緘の形で引き込むいわゆる「腕緘返し」と、相手の腕を上下から抱える形に帯を持って引き込む「柏崎返し」。前者では抑え込みながらそのまま腕緘に極めることも多い。立技は直感派なのだが、寝技に関しては徹底的にロジカル。詰将棋のごとく一手ずつ着実に相手の逃げ道を塞ぎ、己の手順に嵌めて仕留めてしまう。相手にとっては、例え投げたとしても「一本」でなければ寝技に持ち込まれて止めを刺されてしまう、己が技を仕掛けることさえもリスクとい、恐ろしい存在だ。

投げも威力抜群。得意技の右内股で度々豪快な「一本」を見せている。以前は寝勝負へのエントリー手段が少なかったが、コロナ禍の大会休止期間にバリエーション増加に着手。巴投、引込返、変則谷落、「一本背負投抜け」と豊富な手立てを獲得した。立技の強化も進めており、かねてより課題だった受けの硬さや真っ直ぐ下がってしまう癖も徐々に改善中。以前は「寝技よりも立技が好き」と語るなど試合でも立技にこだわってしまう面があったが、最近は勝負どころとなる試合では寝勝負に徹し、安定感が増している。

サンボの世界選手権でも優勝しているため、一般メディアではよく「サンボ仕込みの寝技」などと表現されるが、これは完全に誤り。濵田の寝技は抑え込みの存在を前提としたむしろ極めて柔道的なものであり、単に強すぎるためにサンボでも勝利したというのが正しい理解。柔道の強い選手がサンボに出場したら勝ってしまった、というのは旧くからよくある形である。聞かれれば儀礼的に「勉強になった」と答えているが、一方で度々「サンボのために特別に練習したことはない」とも発言している。

おもな戦績

2021年 東京五輪 優勝
2018年 バクー世界選手権 優勝
2019年 東京世界選手権 2位

最近の成績

2023年3月 グランドスラム・アンタルヤ 2位
2022年12月 グランドスラム東京 2位
2022年10月 タシケント世界選手権 5位

更新日:2023年4月29日(ドーハ世界柔道選手権2023完全ガイド)
監修:eJudo編集部

タシケント世界柔道選手権2022での記事

HAMADA Shori
32歳 1990/9/25
WR:11位 組み手:右組み

得意技:寝技、右内股
使用技:右大内刈、巴投、右出足払、右小外刈、引込返、谷落、右背負投
寝技得意技術:腕緘、「腕緘返し」、「柏崎返し」、「引込返し」

東京五輪金メダリスト。2018年バクー選手権でも優勝している。女子最強とも謳われる寝技のスペシャリストであり、得意技術は腕緘の形で引き込むいわゆる「腕緘返し」と、相手の腕を上下から抱える形に帯を持って引き込む「柏崎返し」。前者では抑え込みながらそのまま腕緘に極めることも多い。ワードセンス独特で柔道以外、どころか畳の上でも立技までは直感派なのだが、寝技に関しては徹底的にロジカル。詰将棋のように一手ずつ相手の逃げ道を塞ぎ、蟻地獄に嵌めたがごとく仕留めてしまう。相手にとってはたとえ投げたとしても「一本」でなければぎ寝技に引き込まれて止めを刺されてしまう、己が技を仕掛けることさえもリスクという、恐ろしい存在だ。

投げも威力抜群。得意技の右内股で度々豪快な「一本」を見せている。以前はその寝技の絶対的な強さに比べて寝勝負へのエントリー手段が少なかったが、コロナ禍の大会休止期間にバリエーション増加に着手。巴投、引込返、変則谷落、「一本背負投抜け」と豊富な手立てを獲得した。立技の強化も進めており、かねてから課題だった受けの硬さや真っ直ぐ下がってしまう癖も徐々に改善中。以前は「寝技よりも立技が好き」と語るなど試合でも立技にこだわってしまう面があったが、最近は勝負どころとなる試合では寝勝負に徹し、安定感が増している。

サンボの世界選手権でも優勝しているため、メディアではよく「サンボ仕込みの寝技」などと表現されるが、これは完全に誤り。濵田の寝技は抑え込みの存在を前提としたむしろ極めて柔道的なものであり、単に強すぎるためにサンボでも勝利したというのが正しい理解。柔道の強い選手がサンボに出場したら勝ってしまった、というのは旧くからよくある形である。安易なラベル付けで説明を省略するのではなく、柔道の強さは柔道の強さとしてきちんと解釈し、その上でわかりやすく伝える努力をしてもらいたい。

おもな戦績

2021年 東京五輪 優勝
2018年 バクー世界選手権 優勝
2019年 東京世界選手権 2位

最近の成績

2022年7月 グランドスラム・ハンガリー 3位
2022年4月 全日本選抜体重別選手権 優勝
2021年7月 東京五輪 優勝

更新日:2022年10月6日(タシケント世界柔道選手権特集)
監修:eJudo編集部

東京2020オリンピックでの記事

HAMADA Shori
30歳 1990/9/25
WR:2位 組み手:右組み
得意技:寝技、右内股
使用技:右大内刈、右出足払、右小外刈、巴投、引込返、谷落
寝技得意技術:腕緘、「腕緘返し」、「引込返し」

2018年バクー選手権金メダリスト。女子最強とも謳われる寝技のスペシャリストであり、寝姿勢になるなり腕緘の形から後方に引き込み、抑え込みながら相手の腕を極めてしまう。所謂「腕緘返し」である。相手の帯を持ってのノーマルな「引込返し」も得意。立技の投げも威力抜群、得意技の右内股で度々豪快な「一本」を見せている。コロナ禍で五輪が延期になった期間に立技の強化を行ったとのことで、以前は決して多いとは言えなかった寝技に持ち込む手段も巴投、引込返などバリエーションが増えてきている。

サンボの世界選手権でも優勝している。このためよく「サンボ仕込みの寝技」などと表現されるが、これは誤り。濵田の寝技は抑え込みの存在を前提としたむしろ極めて柔道的なものであり、単に強すぎるためにサンボでも勝利したというのが正しい。柔道の強い選手がサンボに出場したら勝ってしまった、というのは旧くからよくある形である。安易なラベル付けで説明を省略するのではなく、柔道の強さは柔道の強さとしてきちんと解釈し、その上でわかりやすく伝える努力をしてもらいたい。

おもな戦績

2019年 東京世界選手権 2位
2018年 バクー世界選手権 優勝
2021年 ワールドマスターズ・ドーハ 2位

最近の成績

2021年4月 グランドスラム・アンタルヤ 優勝
2021年1月 ワールドマスターズ・ドーハ 2位
2020年2月 グランドスラム・デュッセルドルフ 優勝

更新日:2021年7月18日(東京オリンピック特集)
監修:eJudo編集部

東京世界柔道選手権2019での記事

HAMADA Shori
28歳 1990/9/25
WR:3位
組み手:右組み
得意技:寝技、右内股
使用技:右出足払、右小外刈、右大内刈、巴投、引込返
寝技得意技術:腕緘、腕緘返し

2018年バクー選手権金メダリスト。2017年シーズンには出場した全ての国際大会で全試合一本勝ちを果たした。「女子最強」とも謳われる寝技のスペシャリストであり、寝姿勢になるなり腕緘の形から後方に引き込み、抑え込みながら相手の腕を極めてしまう。濵田の代名詞でもあるこの「腕緘返し」は現在阿部詩や芳田司をはじめ国内の多くの選手が用いているが、この大流行のきっかけを作ったのは間違いなく濵田である。投技の威力も特筆すべきものがあり、なかでも右内股の爆発力は凄まじい。ただしこれは同時に弱点でもあり、立技ができるがゆえに無敵を誇る寝技にこだわり切れない面がある。また相手の技を下がりながら受けてしまう癖があり、この階級はがむしゃらに前に出てくる相手が多いこともあいまって思わぬ相手に投げられて敗れることも多い。受け自体が硬く、相手の技の力が閾値を超えると唐突に吹っ飛んでしまう印象。いかに寝技に徹することができるかが勝負の鍵だ。

おもな戦績

2018年 バクー世界選手権 優勝
2018年 ワールドマスターズ広州 3位
2017年 グランドスラム東京 優勝

最近の成績

2019年7月 グランプリ・モントリオール 優勝
2017年5月 グランドスラム・バクー 3位
2019年4月 全日本選抜体重別選手権 優勝

更新日:8月28日(東京世界柔道選手権2019特集)

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