アンドレア・キトゥ(ルーマニア)

2021.06.02
2021.07.20

CHITU Andreea
33歳 1988/5/7
WR：23位組み手：右組み
得意技：右大内刈、内股透
使用技：右小外掛、左小外掛、右小外刈、右支釣込足、右腰車、右内股、右大腰、右釣込腰、右一本背負投

世界選手権で2位2回(2014年、2015年)。ロンドン−リオ期に52kg級を牽引した階級切きってのパワーファイターである。釣り手で背中深くを持っての密着が基本形。以前はここから強引に腰技を仕掛けることが多かったが、現在は足技、そして相手を蹴り崩しておいての寝技を中心とするスタイルに変わって来ている。とはいえパワーは健在。密着しての右大内刈や叩きつけるように仕掛ける足技はかなりの威力がある。状況に合わせて適切に戦術を選択する頭脳派でもあり、その判断は極めてドライ。ときには相手を怪我させかねないような強引な仕掛けも厭わない。腕を一本背負投の形に抱えたまま誘う独特の内股透を得意としており、昨年10月のグランドスラム・ブダペストではこの技で48kg級から参戦したダリア・ビロディド(ウクライナ)を一蹴している。この技術は徐々にフォロワーが増えており、大流行の兆しあり。おそらく五輪でも誰かが決めるはず。内股を一本背負投で切り返した、と見えたら「キトゥ式内股透では？」という視点をもってリプレイを見返してもらいたい。