フィデン・オゲル(トルコ)

2024.07.09
2024.07.26

OGEL Fidan
階級：70kg級　WR：28位
22歳　2002/1/17
組み手：両組み

得意技：隅落、谷落、左小外掛、右小外掛、裏投、右釣腰
使用技：右大外巻込、右外巻込、右内股、右浮腰、左大腰、右小内刈、右小内巻込、右大内刈、支釣込足(右釣り手側)、左小内刈、左小外刈、浮技、浮落、浮落(アゼルバイジャン式)
寝技得意技術：腕挫十字固

若手の中堅選手。ワールドツアーでの入賞歴は7位が2回と目立つものではないが、2022年には世界ジュニア選手権で準優勝している。トルコにとっては貴重な、団体戦70kg枠の選手だ。

極端な圧殺系パワーファイター。組み手の左右が利く両組みであり、組み手をスイッチしながらゴリゴリと前に出続け、圧を掛ける。左右で釣り手の持ちどころは異なり、左組みでは前襟を軸に時折脇差し、右組みでは釣り手を深く叩き入れての背中抱きの形を基本としている。

得意技と呼べるような技は存在せず、投げのほとんどは格下を強引に力でねじ伏せたか、もつれ際に被ってのもの。形としては「捲り」式の隅落や谷落、左右の小外掛、裏投が多いが、いずれも技術的な完成度は低い。右釣腰もよく用いているが、こちらも力任せに引っこ抜こうとしている印象で、決まる気配は薄い。

寝技では腕挫十字固を狙うことが多いが、決定力は高くない。

こう書くとあまり強そうには感じないが、弱いかというとそんなことはなく、それなりに結果は残している。持てるリソースのすべてを圧殺に注ぎ込んでおり、怪力と、常に組み手の有利を取り続けられる両組みの利点を掛け算させ、勝利を重ねている。また、柔道が大味なパワーファイターが多いこの階級の特性も、この選手に利している。一方、地力勝ちが柔道の前提のため、階級の上位陣には弾き返され続けている。