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【東京世界柔道選手権2019特集】魅力的な選手揃うも3連覇に挑む新井千鶴の「一強」構図・女子70kg級概況×詳細

新井千鶴
3連覇に挑む新井千鶴

階級概況

東京世界柔道選手権女子70kg級実力推測マップ。
女子70kg級実力推測マップ

世界選手権2連覇中の新井千鶴(三井住友海上)が絶対の優勝候補。公開練習等で観察する限り心技体のいずれも充実しており、隙がない。長年の課題であった釣り手技術もかなり改善が見られ、平均値の力を出すことが出来ればじゅうぶん3連覇が可能なはずだ。

新井の対抗馬としては世界選手権で過去3回の優勝を誇るベテランのジュリ・アルベール(コロンビア)の名前を挙げることができるが、この選手はベテランゆえの不安定さを抱えており、大会が始まるまでその出来を予想することは困難。さらに正面から力勝負を挑んでくるアルベールを新井は得意としており、対戦が組まれても遅れを取ることはまずないだろう。ほか、昨年2位のマリー・イヴ=ガイ(フランス)、マリア・ポルテラ(ブラジル)らのトップグループが上位進出の有力候補だが、新井に伍するまでの選手は見当たらない。

この階級は上位から下位までの力の差があまりなく、メダル争いというところまで目線をおろせば図内第2グループまでの全員に可能性がある。あくまでも勝ち上がりの中心は「トップグループ」であるが、混戦になることは確実だ。五輪を1年後に控え、硬直気味の序列を駆け上るようなニューカマーが現れれば非常に面白い。ベテランではあるがキム・ポリング(オランダ)に復活の気配あり、トーナメントをかき乱し得る存在として名前を挙げておく。

有力選手

マリー・イヴ=ガイ
マリー・イヴ=ガイ

随時更新。「東京世界選手権完全ガイド」トップページから、70kg級の「有力選手」ボタンをクリックして欲しい。有力15人をピックアップして、その柔道の傾向と組み手、得意技や実績を紹介する。

シード予想

東京世界柔道選手権2019、女子70kg級シード予想
女子70kg級シード予想

新井千鶴(三井住友海上)は第1シードに配され、準々決勝でサンネ・ファンダイク(オランダ)、準決勝でマリア・ポルテラ(ブラジル)と対戦予定となっている。新井の勝利自体は揺るがないと思われるが、ポルテラは低身長で重心が低く新井の苦手なケンカ四つの相手。直近の対戦では左内股「一本」で勝利しているものの、今回も粘られる展開が予想される。勝ち急ぐことなく、じっくりと戦いたい。反対側の山からの勝ち上がり最有力候補はマリー・イヴ=ガイ(フランス)だが、こちら側にはマリア・ペレス(プエルトリコ)、アンナ・ベルンホルム(スウェーデン)、サリー・コンウェイ(イギリス)といずれも一芸のある実力者が詰め込まれており、誰が勝ち上がってきてもおかしくはない。その他、ジュリ・アルベール(コロンビア)、キム・ポリング(オランダ)、マルゴ・ピノ(フランス)らがシードから漏れており、これら選手の配置によって勝ち上がりの難易度が変わることとなる。まずはドローに注目したい。

【プールA】
第1シード:新井千鶴(三井住友海上)
第8シード:サンネ・ファンダイク(オランダ)

【プールB】
第4シード:ミヘイラ・ポレレス(オーストリア)
第5シード:マリア・ポルテラ(ブラジル)

【プールC】
第2シード:マリー・イヴ=ガイ(フランス)
第7シード:マリア・ペレス(プエルトリコ)

【プールD】
第3シード:アンナ・ベルンホルム(スウェーデン)
第6シード:サリー・コンウェイ(イギリス)

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