マヌエル・ロンバルド(イタリア)
LOMBARDO Manuel
階級:73kg級 WR:4位
25歳 1998/12/4
組み手:右組み
得意技:肩車、肩車(イタリア式)、右背負投、右一本背負投、右袖釣込腰、右袖釣込腰(丸山スペシャル)
使用技:右小内刈、右大内刈、巴投、右内股、右大外刈、右小外掛、右小外刈、支釣込足(引き手側)、抱分、裏投、隅返、引込返、隅落、浮落
2023年ドーハ世界選手権銀メダリスト。2022年タシケント世界選手権でも5位に入賞している。2021年ハンガリー世界選手権66kg級銀メダリストでもあり、東京五輪後に階級を上げた。66kg級時代は阿部一二三(パーク24)の天敵として知られており、2度対戦して勝敗は1勝1敗。この1敗は自らの抱分「一本」が不自然に取り消される疑惑の判定を経てのものであり、実質的には2勝0敗である。
スタイルは担ぎ技系。もとは片手状態から肩車を狙い続ける変則タイプだったが、年々組み手と担ぎ技の技術力が向上。二本持っての攻防もこなすようになり、担ぎ技を軸とする現在のスタイルへと進化を遂げた。ただし、もともとの「片手×肩車」モードも変わらず得意。それどころか、外から足を当てて相手を固定する「外サリハニ」を用いるようになるなど技術面が進化しており、さらに取り味を増している。
得意技の肩車は複数の型を備えており、いずれも強烈な回転が特徴。一度止められてもそのまま走り、強引に投げ切ってしまう。なかでも相手の後方に向かって縦に引き落とす「イタリア式」は強力だ。この技術はこの選手の代名詞となっており、世界中に多くのフォロワーを生んでいる。一方、担ぎ技は打点高く引っこ抜く形が中心。肘抜きの右背負投に右一本背負投、右袖釣込腰と、いずれもかなりの破壊力を誇る。片手の右袖釣込腰で空転してから脚(ロンバルドは現行ルールに合わせて帯)を持って縦に投げる、いわゆる「丸山スペシャル」も備えているが、「ヘッドダイブ」に厳しい昨今の審判傾向を受け、最近はあまり用いていない。
技巧派のイメージが強いが、実は柔道の源泉は体の力の強さ。ゆえに間合いを詰めての接近戦も得意としており、抱き勝負からの右小外掛や抱分、引込返、相手の技に被っての隅落による得点も多い。
寝技も高い水準にあり、相手の下に潜り込む「ローリング」からの肩固を得意としている。
おもな戦績
2023年 ドーハ世界選手権 2位
2022年 タシケント世界選手権 5位
2021年 ブダペスト世界選手権 2位 ※66kg級
最近の成績
2024年5月 グランドスラム・カザフスタン 優勝
2024年3月 グランドスラム・タシケント 優勝
2024年2月 グランドスラム・パリ 予選ラウンド敗退
Judobase:https://judobase.ijf.org/#/competitor/profile/18436
Judoinside:https://www.judoinside.com/judoka/72766/Manuel_Lombardo/judo-career
更新日:2024年7月4日(パリオリンピック2024特集)
監修:eJudo編集部
ドーハ世界柔道選手権2023での記事
LOMBARDO Manuel
24歳 1998/12/4
WR:7位 組み手:右組み
得意技:肩車、右袖釣込腰(丸山スペシャル)
使用技:右小内刈、巴投、右背負投、右一本背負投、右内股、支釣込足(引き手側)、右大外刈、抱分、隅落、隅返
2021年ブダペスト世界選手権66kg級銀メダリスト。東京五輪後に階級を上げた。73kg級でも昨年のタシケント世界選手権で5位に入賞するなど、既にトップ層に定着している。
66kg級時代は阿部一二三の天敵として知られており、2度対戦して勝敗は1勝1敗。さらにこの1敗は自らの抱分「一本」が不自然に取り消される疑惑の判定を経てのもので、実質的には2勝0敗。成績に留まらない存在感を放つ選手である。
スタイルは片手状態からの肩車を中心としたもの。この技には複数の形があり、いずれも回転が強烈。一度止められたところからでも、強引に投げ切ってしまう。なかでも両肩を相手の腋下に突っ込み縦に引き落とす「イタリア式肩車」は高威力。この選手の代名詞ともなっており、現在では世界中に多くのフォロワーを生んでいる。また、右袖釣込腰も得意としており、片手で空転してから脚(ロンバルドは現行ルールに合わせて帯)を持って縦に投げる、いわゆる「丸山スペシャル」を好んで用いている。寝技では、相手の下に潜り込む「ローリング」からの肩固が得意パターン。
おもな戦績
2022年 タシケント世界選手権 5位
2021年 ブダペスト世界選手権 2位 ※66kg級
2019年 東京世界選手権 5位 ※66kg級
最近の成績
2023年3月 グランドスラム・アンタルヤ 優勝
2023年2月 グランドスラム・テルアビブ 予選ラウンド敗退
2022年12月 ワールドマスターズ・テルアビブ 予選ラウンド敗退
更新日:2023年5月6日(ドーハ世界柔道選手権2023完全ガイド)
監修:eJudo編集部
タシケント世界柔道選手権2022での記事
LOMBARDO Manuel
23歳 1998/12/4
WR:18位 組み手:右組み
得意技:肩車、右袖釣込腰(丸山スペシャル)
使用技:右小内刈、巴投、右背負投、右一本背負投、右内股、左支釣込足、右大外刈、抱分、隅落
2021年ブダペスト世界選手権66kg級銀メダリスト。東京五輪後に階級を上げた。
66kg級時代は阿部一二三(パーク24)の天敵として知られており、2度対戦して勝敗は1勝1敗。さらにこの1敗は自らの抱分「一本」が不自然に取り消される疑惑の判定を経てのもののであり、実質的には2勝0敗と言っていい。成績に留まらない存在感のある選手である。
柔道スタイルは片手状態からの肩車を中心としたもの。この技は横に転がす、縦に引き落とすなど複数の形があり、いずれも回転が強烈。一度止められてからでも投げ切ってしまう馬力がある。この技以外では右袖釣込腰も得意としており、片手で空転してから脚(ロンバルドは現行ルールに合わせて帯)を持って縦に投げるいわゆる「丸山スペシャル」を用いる。寝技では相手の下に潜り込むローリングからの肩固が得意パターン。
階級変更後も今年4月のグランドスラム・アンドレヤ2位、7月のグランプリ・ザグレブ優勝と結果を残しており、あっという間に上位陣の仲間入りを果たした。
おもな戦績
2021年 ブダペスト世界選手権 2位 ※66kg級
2019年 東京世界選手権 5位 ※66kg級
2019年ワールドマスターズ青島 優勝 ※66kg級
最近の成績
2022年7月 グランプリ・ザグレブ 優勝
2022年6月 グランドスラム・トビリシ 5位
2022年4月 グランドスラム・アンタルヤ 2位
更新日:2022年10月5日(タシケント世界柔道選手権特集)
監修:eJudo編集部
東京2020オリンピックでの記事
LOMBARDO Manuel
22歳 1998/12/4
WR:1位 組み手:右組み
得意技:肩車、右袖釣込腰(丸山スペシャル)
使用技:右小内刈、巴投、右背負投、右一本背負投、右内股、左支釣込足、右大外刈、抱分、隅落
2021年ブダペスト世界選手権銀メダリスト。阿部一二三(パーク24)の相性的な天敵である。阿部と同じく片手状態がもっとも得意、そして「引き手一本」が欲しい阿部とは逆に「釣り手一本」を欲しがるのがこのロンバルド。つまり阿部がもっとも得意とする形は鏡合わせでそのままロンバルドがもっとも欲しい形ということになる。そしてこの「片手一本」に投下して来た思考量はロンバルドの方が上。ロンバルドはこれまで阿部と2度対戦、2019年グランドスラム・パリでは肩車で2度投げる完勝。続く同年8月の東京世界選手権3位決定戦でも抱分「一本」を得ている。これは疑惑の判定で取り消され試合は最終的に阿部の勝利となったのだが、実質的にはロンバルドの2勝0敗と言っていい。その「天敵」ぶりがわかるだろう。
前述の通り、もっとも得意とするのは片手状態からの肩車。横に転がす、縦に引き落とすなど状況に応じたバリエーションが豊富で、一度止められてからでも強烈な回転でそのまま投げ切ってしまう。同じく片手からの右袖釣込腰も得意としており、これは片手で空転してから脚(ロンバルドは現行ルールに合わせて帯)を持って縦に投げる「丸山スペシャル」の変形判。寝技では相手の下に潜り込むローリングからの肩固が得意のパターン。新型コロナ禍が明けてからは調子を落としているが、不調のまま今年4月の欧州選手権に優勝、ブダペスト世界選手権でも決勝まで勝ち上がって丸山城志郎と覇を競った。その地力の高さ、並々ならぬものがある。
“あるく近柔”からのひとこと
「イタリアのジェネラルマネージャーである村上清氏が『根性がある』と太鼓判。負けん気が強く練習熱心。練習中にひたすら投げ込みと打ち込みを行い、気付いたらそれだけで3時間経っていたという事もありました。ブダペスト世界選手権前に手を負傷し、村上氏から出場を止められていたのですが「世界選手権も五輪も優勝するから出させて欲しい」と懇願して出場を強行。決勝まで進みました。普段の体重が72キロ、東京五輪後は73kg級に階級を上げるとのこと。肩車が注目されがちですが本来は何でも出来る選手であり、稽古中は内股や体落としといった技でも相手を投げています。」
※本名 甲斐田謙 太宰府少年武道会→基山中→西日本短大附高→東海大。現在ハンガリー・ツェグレード在住、同国のクラブで柔道指導に携わる。
https://twitter.com/Arukin0405
おもな戦績
2021年 ブダペスト世界選手権 2位
2019年 東京世界選手権 5位
2019年ワールドマスターズ青島 優勝
最近の成績
2021年6月 ブダペスト世界選手権 2位
2021年4月 欧州選手権 優勝
2021年1月 ワールドマスターズ・ドーハ 2回戦敗退
更新日:2021年7月18日(東京オリンピック特集)
監修:eJudo編集部
東京世界柔道選手権2019での記事
LOMBARDO Manuel
20歳 1998/12/4
WR:16位
組み手:右組み
得意技:肩車
使用技:巴投、右背負投、右内股
2018年世界ジュニア選手権王者。今年(2019年)2月のグランドスラム・パリで阿部一二三を肩車で2度投げて破り、世界中の柔道ファンに大きな衝撃を与えた。得意技の肩車は技の入り、決め方ともに多くのバリエーションを持っており、相手の組み手の左右や状況を選ばずに仕掛けることができる。基本戦法は連続攻撃による封殺であり、肩車と巴投を一方的に仕掛け続けて相手に「指導」を積み重ね、焦った相手が出てきたところに本命の一撃を見舞うというもの。阿部撃破のインパクトに見合う出世を遂げるところまでは至らず、現在はあるべき階級内序列の中に収まった感があるものの、あくまでも投げを狙う強者2名を揃える日本勢にとっては非常に厄介な相手だ。
おもな戦績
2019年 グランドスラム・パリ 5位
2019年 グランプリ・テルアビブ 優勝
2018年 世界ジュニア選手権 優勝
最近の成績
2019年6月 ヨーロッパ選手権 3回戦敗退
2019年3月 グランプリ・トビリシ 3回戦敗退
2019年2月 グランドスラム・デュッセルドルフ 5位
更新日:8月14日(東京世界選手権2019特集)