ダリア・ビロディド(ウクライナ)

ダリア・ビロディド(ウクライナ) BILODID Daria

BILODID Daria
階級:57kg級 WR:14位
23歳 2000/10/10
組み手:左組み

得意技:左大内刈、左払腰、左払巻込、左内股、左内股巻込、寝技
使用技:左大外刈、左大外巻込、左外巻込、左小外刈、右出足払
寝技得意技術:「横三角」

今年のヨーロッパ選手権王者。世界選手権48kg級の2連覇者(2018年、2019年)でもあり、東京五輪では銅メダルを獲得している。同大会後に、一気に階級を57kg級まで上げた。2022年タシケント世界選手権では7位に入賞している。美貌と鍛え抜かれた肉体を生かしてモデルとしても活躍しており、インスタグラムのフォロワー数は47万1000人。

長身のパワーファイター。リーチを生かして引き手から持ち、奥襟を得て圧殺する形を基本としている。得意技は左大内刈。長い脚を遠間から引っ掛けて追う形のほか、クロスグリップで固定する形も用いる。階級を上げて以降は前技の割合が増えており、現在は左払腰や左内股が主要武器。体の力を生かした巻き込み技も得意としており、相手に耐えられてから変化する形のほか、引き手一本から一気に腰を切って仕掛ける形もよく用いている。

寝技巧者でもあり、「横三角」から崩上四方固で抑え込むのが必勝パターン。「横三角」は入りも展開もバリエーション豊かで、状況に応じて異なるシナリオを辿り、最終的には相手を絡め取ってしまう。

階級変更後は、長身のアドバンテージが相対的に減じたことで適応に苦労したが、地力が向上したことで柔道が機能するようになり、成績が安定するようになった。

追い詰められると安易に体を捨ててしまったり、相手の頭髪を掴んでしまうなどメンタル面に未熟さがあり、これが最大の弱点。

おもな戦績

2021年 東京五輪 3位 ※48kg級
世界選手権 優勝2回(2018年、2019年) ※48kg級
2022年 タシケント世界選手権 7位

最近の成績

2024年4月 ヨーロッパ選手権 優勝 
2024年2月 グランドスラム・バクー 3位
2024年8月 グランプリ・ザグレブ 3位

Judobase:https://judobase.ijf.org/#/competitor/profile/18234
Judoinside:https://www.judoinside.com/judoka/92660/Daria_Bilodid

更新日:2024年7月4日(パリオリンピック2024特集)
監修:eJudo編集部

ドーハ世界柔道選手権2023での記事

BILODID Daria
22歳 2000/10/10
WR:28位 組み手:左組み

得意技:左大内刈、左内股、寝技
使用技:左大外刈、左小外刈、左払腰
寝技得意技術:「横三角」

世界選手権48kg級2連覇者(2018年、2019年)。東京五輪では銅メダルを獲得し、同大会後に一気に57kg級まで階級を上げた。美貌と鍛え抜かれた肉体を生かしてモデルとしても活躍しており、インスタグラムのフォロワーは47万3000人。当初は出場予定だったが、ロシアとベラルーシの出場に抗議しての母国のボイコットにより、エントリーを取り消した。

柔道スタイルは、奥襟を持って足技を狙うパワーファイター。得意技は長いリーチを生かして遠間から引っ掛けるように仕掛ける右大内刈。奥襟を持った状態からは左内股も多く用いる。寝技の巧者でもあり、足技で相手を蹴り崩し、「横三角」から崩上四方固で抑え込むのが必勝パターンだ。「横三角」は入りも展開もバリエーション豊かで、状況に応じて異なるシナリオを辿り、最終的には相手を絡め取ってしまう。

階級変更後は、長身のアドバンテージが相対的に減じたことで適応に苦労したが、地力が向上したことで柔道が機能するようになり、昨年後半からはコンスタントに成績を残している。

追い詰められると安易に体を捨ててしまったり、相手の頭髪を掴んでしまうなどメンタル面に未熟さがあり、これが最大の弱点。

おもな戦績

2021年 東京五輪 3位 ※48kg級
世界選手権 優勝2度(2018年、2019年) ※48kg級
2022年 タシケント世界選手権 7位

最近の成績

2023年3月 グランドスラム・アンタルヤ 7位
2023年2月 グランドスラム・テルアビブ 5位
2023年2月 グランドスラム・パリ 3位

更新日:2023年5月7日(ドーハ世界柔道選手権2023完全ガイド)
監修:eJudo編集部

タシケント世界柔道選手権2022での記事

BILODID Daria
21歳 2000/10/10
WR:83位 組み手:左組み

得意技:左大内刈、左内股、寝技
使用技:左大外刈、左小外刈、左払腰
寝技得意技術:「横三角」

世界選手権48kg級の2連覇者(2018年、2019年)。東京五輪では銅メダルを獲得し、同大会後に一気に57kg級まで階級を上げた。美貌と鍛え抜かれた肉体を生かしてモデルとしても活躍しており、インスタグラムのフォロワーは48万800人。

柔道スタイル的には、奥襟を持って足技を狙うパワーファイター型。得意技は長いリーチを生かして遠間から引っ掛けるように仕掛ける右大内刈。奥襟を持った状態からは左内股も多く用いる。寝技の巧者でもあり、足技で相手を伏せさせ「横三角」から崩上四方固で抑え込むのが必勝パターン。「横三角」は入りも展開もバリエーション豊かで、状況に応じて異なるシナリオを辿り、最終的には相手を絡め取ってしまう。追い詰められると相手の頭髪を掴んでしまうなどメンタル面に未熟さがあり、これが最大の弱点。

階級変更後は、長所であった長身とパワーが相対的に減じたことで適応に苦労している様子。実績的にはまだまだ推し難いが、素質の高さを勝って伏兵候補としてピックアップ。得意の寝技に活路を見出したい。

おもな戦績

2021年 東京五輪 3位 ※48kg級
2019年 東京世界選手権 優勝 ※48kg級
2018年 バクー世界選手権 優勝 ※48kg級

最近の成績

2022年8月 ヨーロッパカップ・リガ 優勝
2022年6月 グランドスラム・トビリシ 2回戦敗退
2022年4月 欧州選手権 2回戦敗退

更新日:2022年10月5日(タシケント世界柔道選手権特集)
監修:eJudo編集部

東京2020オリンピックでの記事

BILODID Daria
20歳 2000/10/10
WR:2位 組み手:左組み
得意技:左大内刈、左内股、寝技
使用技:左大外刈、左小外刈、左払腰
寝技得意技術:「横三角」

2018年、2019年と世界選手権を連覇したこの階級の絶対王者。身長170センチを超えるとび抜けた長身と、立っているだけで相手を弾き返してしまう体の強さが最大の武器。得意技は立っては右大内刈、寝ては「横三角」といずれも長身という強い身体的記号を存分に生かしたもの。右大内刈は上背とリーチを生かして48kg級選手には届きようのない遠間から相手を捕まえ、まず長い脚を引っ掛けてから体ごと突っ込んで来る荒業。「横三角」はエントリー、展開とも実にバリエーション豊か。状況に応じたシナリオ分岐をしっかり踏み、どう逃げようとも最終的には長い脚で相手を絡め取ってしまう。回避行動の一般解には既にほぼすべて対応策が用意されている印象、踵を突っ込ませてしまえばそのまま「蟻地獄」の始まりである。

近年は減量に苦しんでいる模様でコンディション整わず、コロナ明け以降は3大会連続(52kg級も含めると4大会)のV逸。以前ほどの絶対性はなくなっている。追い詰められると相手の髪を掴んでしまうなど精神面の未熟さも度々露呈。スタミナ不足からか寝技から持ち前の執拗さがなくなり、「すぐさま”横三角”を仕掛ける」だけで試合展開が転がり込んできたかつての「巡り」の良さが消失。相手にとっては「遠間で背筋を伸ばす」ことがもっとも怖いのだが、52kg級参戦で弾き返された経験ゆえか最近は丁寧に組み手を行おうと腰を折って小さい相手とのやり取りに応じることが多く、もはや己の強さの源泉を見失っている印象。2連覇時は「背筋を伸ばす」「三角を狙い続ける」というシンプルなポリシー2つを貫くことでさほど考えずとも良い方向に流れ続けていた試合の血流が、あちこちで目詰まりを起こしてしまっている。大会に出ずひたすら調整に費やしたこの3か月でどこまでコンディションを作って来たのか、そしてこの自己像の誤りを修正出来たがどうかが勝敗を大きく左右する。

おもな戦績

2019年 東京世界選手権 優勝
2018年 バクー世界選手権 優勝
ヨーロッパ選手権 優勝2回(2017年、2019年)

最近の成績

2021年4月 欧州選手権 2位
2021年2月 グランドスラム・テルアビブ 2位
2021年1月 ワールドマスターズ・ドーハ 3位

更新日:2021年7月18日(東京オリンピック特集)
監修:eJudo編集部

東京世界柔道選手権2019での記事

BILODID Daria
18歳 2000/10/10
WR:2位
組み手:左組み
得意技:左大内刈、左内股、寝技
使用技:左小外刈、左払腰
寝技得意技術:横三角

昨年(2018年)、弱冠17歳にして世界選手権を制した現役世界王者。身長170センチを超えるとび抜けた長身と、立っているだけで相手を弾き返してしまう体の強さが最大の武器。得意技は長いリーチを生かして遠間から引っ掛けるように仕掛ける右大内刈。奥襟を持った状態からは左内股も多く用いる。寝技の巧者でもあり、足技で相手を伏せさせ「横三角」から崩上四方固で抑え込むのが必勝パターンとなっている。「横三角」は入りも展開もバリエーション豊か、一見強引だが状況に応じて異なるシナリオを辿り、最終的には相手を絡めとってしまう。今年3月にはメラニー・クレモン(フランス)を相手に意外な黒星を喫しているが、6月のヨーロッパ選手権でリベンジを果たしている。美人柔道家として有名であり、インスタグラムのフォロワーは16万人。柔道というジャンルを飛び越える、スターアスリート候補だ。

おもな戦績

2018年 バクー世界選手権 優勝
2018年 グランドスラム・パリ 優勝
2017年 ヨーロッパ選手権 優勝

最近の成績

2019年6月 ヨーロッパ選手権 優勝
2019年3月 グランプリ・トビリシ 2位
2018年10月 世界ジュニア選手権 優勝

更新日:2019年8月5日(東京世界選手権2019特集)

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