ヴァヒド・ボルチャシヴィリ(オーストリア)

2023.03.06
2024.07.19

BORCHASHVILI Wachid
階級：81kg級　WR：19位
25歳　1998/9/24
組み手：左組み

得意技：肩車、巴投、右袖釣込腰、右背負投、右一本背負投、寝技
使用技：裏投、抱分、左内股(やぐら投げ)、右大内刈、左小外刈、左出足払
寝技得意技術：腕緘、腕挫手固、「腕緘返し」、「加藤返し」

ワールドツアーの上位常連。もとは90kg級の中堅選手だったが、2023年に階級を変更、以降は安定して好成績を残している。2023年ドーハ世界選手権では7位に入賞した。東京五輪銅メダリストのシャミル・ボルチャシヴィリ(オーストリア)は兄。本来ならばパリ五輪にはシャミルが参加するはずだったが、辞退。繰り上がりで出場が決まった。

潜り技系の変則パワーファイター。細かな手札の違いはあるものの、柔道スタイルは兄のシャミルと同じ。用いる技はほとんどが組み手と逆の担ぎ技と巴投であり、両袖ベースの組み手争いからこれらの技を連発する。

使用頻度は両袖の右袖釣込腰の割合が多く、背負投と同じ釣り手の使い方で低く潜る形。引き手が切れた瞬間には、右背負投や右一本背負投も用いる。これらの担ぎ技と巴投は手数を積むためのツールだが、最低限の威力はあり、数を打つなかで投げを決めて勝利することも多い。最も威力があるのは、兄と同様じく釣り手方向に仕掛ける肩車。縦に引き落とす「イタリア式」を得意としており、使用頻度は低いものの、度々この技でポイントを得ている。自ら挑むことは少ないが、パワーを生かした接近戦も得意。裏投や左「やぐら投げ」で豪快に投げつける。

寝技の練度も高く、得意技術は「腕緘返し」と「加藤返し」。相手の耐え方に合わせて引き込む、押し込む、前転するなど、複数のルートで抑え込みに持ち込む。抑え込んだまま腕緘や腕挫手固を極めることもあり、相手の腕を腕緘型に抱える形からの展開力は高い。

おもな戦績

2023年　ドーハ世界選手権　7位
2023年　グランドスラム・トビリシ　優勝
2024年　グランドスラム・ドゥシャンベ　2位

ドーハ世界柔道選手権2023での記事

BORCHASHVILI Wachid
24歳 1998/9/1
WR：33位組み手：左組み

得意技：肩車、寝技
使用技：右背負投、右一本背負投、右袖釣込腰、左大内刈、左小外刈、谷落
寝技得意技術：「加藤返し」「腕緘返し」「国士舘返し」

もと90kg級の中堅選手。今年から階級を下げ、以降はグランドスラム・タシケント5位、グランドスラム・トビリシ優勝と好成績を残している。

低く潜る技と寝技を軸とするパワーファイター。基本的には組み手と逆の右技しか用いず、組み手の攻防に混ぜ込む形で肩車や右の担ぎ技を仕掛け続ける。寝技にも積極的で、得意技術は「加藤返し」「腕緘返し」「国士舘返し」。ただし、立技、寝技ともに技術の精度はあまり高くない。二本組み合った形からは前技フェイントから切り返す左小外刈と谷落を備えており、使用頻度は高くないものの、鋭い切れ味を誇る。

東京五輪81kg級銅メダリストのシャミル・ボルチャシヴィリ(オーストリア)は兄。階級を下げたことで同階級となった。今大会は兄弟揃っての出場。