エルジャン・ハジエフ(アゼルバイジャン)

2024.07.08
2024.07.24

HAJIYEV Eljan
階級：90kg級　WR：18位
22歳　2002/4/29
組み手：右組み

得意技：裏投、移腰、引込返、隅返、右小外掛、右釣腰、右袖釣込腰
使用技：右内股、右外巻込、右大外刈、右大外落、右小内刈、右外巻込、右体落、巴投、浮技、横車、隅落、浮落
寝技得意技術：「腰絞め」

2024年ヨーロッパ選手権王者。今年に入り急浮上した若手注目株。ワールドツアーでも4大会で入賞、うち2大会で準優勝している。ラシャ・ベカウリ(ジョージア)、村尾三四郎(JESグループ)、トート・クリスティアン(ハンガリー)ら世界大会のメダリストにも勝利しており、実力も確か。勢いからすれば、このまま世界の頂点に辿り着いてもおかしくない。

柔道スタイルは密着系のパワーファイター。技術体系を練り上げること戦う選手が増えてきている昨今にあって、技の威力そのもので勝負する、ストロングスタイルな選手だ。

引き手前襟を一手目に、釣り手で背中深くを持つ形を基本としている。釣り手の持ちどころは奥襟、背中抱き、脇差し、上腕、後帯など様々。特定の形を目指すのではなく、まず「いま持ちやすい位置」から持ち、徐々に深めて寄せながら、力勝負に持ち込む。「引き手クロス」や「外サリハニ」など、間合いを詰めるための方法論も豊富だ。

得意技は裏投、移腰、引込返、隅返、右小外掛、右釣腰と、パワー系の大技ばかり。腰の強さを生かした投技は、いずれも豪快そのものだ。相四つには引き手も深く差しての「相撲状態」、ケンカ四つには釣り手を深く持っての抱き込みの形を作ることが多く、後者では引き込み技を中心に試合を組み立てることが多い。釣り手深く持てない状況への手札として両袖の右袖釣込腰も備えており、この技による得点も多い。また、このタイプの例に漏れず、相手の伏せ際の引込返や、相手の技を抱き止めての隅落など、返し技も得意としている。

寝技の練度は平均レベル。自ら寝勝負を展開することは少ないが、有利な状態で被った場合に逃さず抑え込み、最低限の攻防をこなす程度の技量はある。技術としては、相手の伏せ際の「腰絞め」を得意としている。