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【東京世界柔道選手権2019特集】混戦継続もシェラザディシヴィリとシルバ=モラレスがトーナメント牽引、向翔一郎は「ドロー待ち」・男子90kg級概況×有力選手

ニコロス・シェラザディシヴィリ
昨年度の覇者ニコロス・シェラザディシヴィリ

階級概況

東京世界柔道選手権2019、男子90kg級実力推測マップ
男子90kg級実力推測マップ

81kg級に負けじと魅力的な選手が揃った豪華な階級。目玉の1人であるミハイル・イゴルニコフ(ロシア)は負傷のためエントリーを見合わせたようだが、それでも現役世界王者のニコロス・シェラザディシヴィリ(スペイン)を筆頭にこれぞという役者がズラリ顔を揃えた。81kg級と比べると優勝候補とトップグループ、そして第2グループの間に力の差があり、下剋上の機運は低め。しかし年間を通して勝利し続けている選手はおらず、切り口はやはり「混戦」である。

表彰台争いの主役は、あくまでも図内「トップグループ」よりも上の選手たち。優勝候補は昨年のファイナリストであるシェラザディシヴィリとイワン=フェリペ・シルバ=モラレス(キューバ)の2名に、2015年世界王者のガク・ドンハン(韓国)、近頃復調気味のベカ・グヴィニアシヴィリ(ジョージア)を加えた4名だ。ツアーを観察する限りこのなかではシェラザディシヴィリとシルバ=モラレスの力がやや抜けており、トーナメントの軸はこの2名と考えてよいだろう。そして、これを追うのが向翔一郎(ALSOK)、今年のヨーロッパ選手権王者ミカイル・オゼルレル(トルコ)らの「トップグループ」。ここに挙げた選手たちはいずれも最高到達点では優勝候補の4名に勝利し得る力を持っており、波に乗れば金メダル級の力があると考えられる。これに次ぐ「第2グループ」は、トーナメントを最終段階まで勝ち上がる可能性は低いが、ピンポイントで番狂わせを演じる力を持つ選手たちだ。

有力選手

イワン=フェリペ・シルバ=モラレス
イワン=フェリペ・シルバ=モラレス

随時更新。「東京世界選手権完全ガイド」トップページから、90kg級の「有力選手」ボタンをクリックして頂きたい。有力選手をピックアップして、その柔道の傾向と組み手、得意技や実績を紹介する。

シード予想

向翔一郎
日本代表の向翔一郎
東京世界柔道選手権男子90kg級シード予想
90kg級シード予想

ドローの結果、優勝候補4名は2名ずつが同じプールに置かれ、ニコロス・シェラザディシヴィリ(スペイン)とガク・ドンハン(韓国)、イワン=フェリペ・シルバ=モラレス(キューバ)とベカ・グヴィニアシヴィリ(ジョージア)がそれぞれ準々決勝で対戦予定となっている。相性的にはシェラザディシヴィリとシルバ=モラレスの勝ち上がりが濃厚だ。とはいえ、この階級も向翔一郎(ALSOK)をはじめシード外に有力選手が多くおり、この段階で組み合わせの優劣を語ることは困難。向としては優勝候補との対戦がないプールBかCを引きたいところだ。まずはドローに注目したい。

【プールA】
第1シード:ニコロス・シェラザディシヴィリ(スペイン)
第8シード:ガク・ドンハン(韓国)

【プールB】
第4シード:ママダリ・メディエフ(アゼルバイジャン)
第5シード:ネマニャ・マイドフ(セルビア)

【プールC】
第2シード:クリスティアン・トート(ハンガリー)
第7シード:アレクサンダー・クコル(セルビア)

【プールD】
第3シード:イワン=フェリペ・シルバ=モラレス(キューバ)
第6シード:ベカ・グヴィニアシヴィリ(ジョージア)

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